創世記8章1-22節 ルカ1章47節~55節 平和な共同体形成の心得 「すべてを御心に留められて」 旧約聖書は人類の共同体が形成されていく過程としても読んでいけると思います。そのとき、現在ある争いのある人類が出来上がってきましたが、この旧約聖書を元に、平和な共同体を形成するにはどういう心得があればよいのかということも学ぶことができると思い、説教のタイトルには必ず、平和な共同体形成の心得 となっています。 洪水からの救出劇が紹介されています。前にもお話しましたように洪水については世界各地に神話がいくつもあり、古代オリエント文明、シュメール文明、バビロニアなどにもあったことから、イスラエルの民族が創世記を口伝えにしているうちに、いくつかの神話も取り入れてしまったと考えられます。そして、この創世記には洪水の期間が、40日40夜地上を覆ったとか、水は150日間、地上で勢力を失わなかったなどと、あれっと矛盾をかんじるところもありますが、この絶体絶命のピンチから救い出された理由はなにかを、聖書は示しています。それは「御心に留められて」というところです。 主イエスから御心に留められますとわたしたちはとても元気になります。そして、恐らく、その方々は信仰を与えられ、希望をもち、愛していくようになると思います。 御心に留められませんと、人間はカインのように、人殺し、破壊活動を行うような人になってしまうでしょう。 わたし達人間も、上司と友人とかに認めてもらっている。心に留めていただいていると嬉しくなりますし、反対に無視されると、元気がなくなったり、面白くないなあと思ったりしますから、神様の恵みはすばらしいこと人智を超えています。 御心に留める 創世記19章29節 こうしてロトの住んでいた低地の町々は滅ぼされたが、神はアブラハムを御心に留め、ロトを破滅の只中から救い出された。 創世記30章22節 しかし、神はラケルも御心に留め、彼女の願いを聞き入れ胎を開かれたのでラケルは身ごもって男の子を産んだ。 出エジプト記2章25節 神はイスラエルの人々を顧み、御心に留められた。 サムエル記上1章20節 エルカナは妻ハンナを知った。主は彼女を御心に留められ、ハンナは身ごもり、月が満ちて男の子を産んだ。主に願って得た子供なので、その名をサムエル(その名は神)と名付けた。 歴代誌上29章18節 わたしたちの先祖アブラハム、イサク、イスラエルの神、主よ、これをあなたの民の心の思い計ることとしてとこしえに御心に留め、民の心を確かにあなたに向かうものとしてください。わが子ソロモンにまったき心を与え、あなたの戒めと定めと掟を守って何事も行うようにし、わたしが準備した宮を気づかせてください。」 ヨブ記34章14節15節 もし神がご自分にのみ、御心を留め、その霊と息吹を自分にあつめるなら、生きとし生けるものは直ちに生き絶え、人間も塵に帰るだろう。 詩編8編4節5節 あなたの天を、あなたの指の業をわたしは仰ぎます。月も星もあなたが配置なさったもの。そのあなたが御心に留めてくださるとは、人間とはいったいなにものなのでしょう。 詩編25編7節 わたしの若いときの罪と背きは思い起こさず、慈しみ深く、御恵みのために、主よ、わたしを御心に留めてください。 詩編74編2節、18節、22節3箇所 22節 神よ立ち上がり、ご自分のために争って下さい。神を知らぬ者が絶えず、あなたをあざ笑っているのを、御心に留めてください。 詩編105編 7-11節 主はわたしたちの神。主の裁きは前地に及ぶ。主はとこしえに契約を御心に留められる、アブラハムと結ばれた契約、イサクに対する誓いを。主はそれをヤコブに対する掟とし、イスラエルへのとこしえの契約として立て宣言された。「わたしはあなたにカナンの地を嗣業として継がせよう」と。42節:主は聖なる御言葉を御心に留め、僕アブラハムを御心に留められた。 詩編136編23節 低くされたわたしたちを御心に留めた方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。 エレミア書14章10節 主はこのたみにこう言われる。「彼らはさまようようことを好み、足を慎もうとしない。」主は彼らを喜ばれず、今やその罪に御心を留め、咎を罰せられる。 エレミヤ書18章20節 悪をもって善に報いてもよいでしょうか。彼らはわたしの命を奪おうとして、落とし穴を掘りました。御前にわたしが立ち、彼らをかばい、あなたの怒りをなだめようとしたことを御心に留めてください。 ナホム書 1章7節 主は恵み深く、苦しみの日には砦となり、主に身を寄せられる者に御心を留められる。 御心に留められるとき、人は救いを得るということです。 困難や生きることに窮している時救いを得るということです。 絶体絶命の時救われていくということです。 御心に留められたマリアの賛歌は、その結末をしめしているといように思います。 さて、この現代、御心に留められるものとは誰でしょうか? 地球温暖化などで人類の存続が危ぶまれる現代、自分は入っているでしょうか? もういちど今日の初めの箇所をみてみましょう。 神はノアと彼と共に方舟にいたすべての獣とすべての家畜を御心に留めとあるではありま せんか。獣を御心にとめみなさんを御心に留めないでしょうか、そんなことはありません。 みなさんすべては御心に留められているのです。 それに気づいているわたしたち、ノアが救い出されて祭壇を築いたように、 御心に留められ、救われた、感謝の礼拝を捧げ続けて生きたいと思います。