エズラ記5章~6章、ルカによる福音書1章26~38節
説教 平和の共同体の心得「平和を実現できないことはない」
非武装・非暴力による平和実現の思想はイザヤ書2章4節にすでにみられ、紀元前8・7世紀ころの話です。それから2700年近くたっているのに世界は抑止力(特に核兵器を用いた抑止力)が平和に必要だという考え方が蔓延っているようです。日本も敗戦によって憲法9条ができ非武装での平和実現を可能にする憲法を奇しくも得ていますが、武力を保有する自衛隊を敢えて作り、憲法学者の7割が違憲という自衛隊を政府は無理強いして合憲としてきました。人間って武力がないと平和は築けないと思ってしまうのでしょうね。そう考えると日本も非武装・非暴力で平和を築くことが誤った平和思想なのかと思ってしまいます。
しかし、本日の聖書を読むと、そうではありません。エズラ記にはペルシャ支配下にあるイスラエルが自分たちの信仰のよりところの神殿を、異教(たぶんゾロアスター教)のペルシャ王の命令によって完成させたのです。しかも経費も国家持ちです。日本の国家が教会を税金で建てたという話になります。そんなこと全く考えられません。奇跡です。ルカによる福音書には処女マリアにイエス誕生の予告が天使ガブリエルからあり、戸惑うマリアに「神にはできないことは何一つない」という言葉を発しています。
非武装・非暴力による平和はかつてガンジーやキング牧師によってもたらされたと安冨歩は語っています。この日本に実現できないと決めつけてはいないでしょうか。「神にはできないことはない」ならば、この日本に非武装・非暴力の平和が実現できないことはありませんね。2700年ちかくも非武装・非暴力の平和が実現でいていないからといって、神によって非武装・非暴力の平和が実現できないことはありませんね。はい、必ずできると信じていきます。
みなさんの祝福を祈ります。