ヨシュア記11章1~23節、マタイによる福音書11章20~24節 説教 平和の共同体の心得「救う神に委ねる」 本日の聖書の箇所はカナンの地を征服するのに武力行使でしかも原住民を殲滅し、町々の品と家畜を略奪したという記載もあります。しかも、それが主が命じた通りに行ったということになっています。本日のマタイによる福音書にはガリラヤ地方のコラジン、べトサイダ、カファルナウムの人々にイエスが多くの奇跡をしてみせたのに、悔い改めなかったので罰が当たる、となど叱って言ったことが書かれています。 このような聖書の箇所があると、神様に恐怖を覚えてしまいますね。そして、信仰がカルト化してしまうように思います。(神学的にこれらの箇所は神の名を借りだ創作とする学者もいます。上村静や田川建三など。私はその立場を取ります)。 私が入信した神は違います。自分の脳裏に「この得体の知れない何者かに委ねれば自分も他者も救われる」と思ったからです。だれも滅ぼさないと確信したからです。 八木重吉という詩人は、次のような詩を残しています。 信仰 人が何と言ってもかまわぬ どの本に何と書いてあってもかまわぬ 聖書にどう書いてあってもかまわぬ 自分はもっと上をつかもう 信仰以外に信仰を解くまい この詩に私はどれだけ励まされてきたか。 本日のような聖書の問題に出会った時、支えになる詩です。 私の信仰する神は救いの神です。 私はその救う神に委ねているのです。 みなさまの祝福を祈ります。